結局・・・電子書籍ストアは不要?

 「ひょっとしたら電子書籍ストアも不要かもしれない」という意見を他でも書いたが、もっと突っ込んで考えてみようと思う。消費者は必然的にWEBで電子書籍を購入するわけだが普通の町の本屋さんと違って全ての電子書籍を1つの電子書籍ストアで手に入れる事はできない。結局欲しい書籍を探してそれぞれの電子書籍ストアで購入しなくてはならないのが現状。という事は購入したい電子書籍が予め決まっているのなら作家のHPもしくは出版社のHPで購入できるようになっていれば良いのではないか?そうなれば電子書籍ストア手数料の30%分安くする事が可能となり、一般消費者にとっては良い事だらけだ。

 チョット前に小型の掃除機が欲しいと思って某有名サイトで物色していたら手頃なのを見つけた。同じ掃除機でもっと値段が安い販売サイトはないか検索していたら・・・発見!なんとそのサイトは掃除機のメーカーの販売サイトだった!しかも送料無料だったので某有名サイトより2000円近く安く購入することができた!!掃除機の販売でこんなことがOKなら電子書籍でもイイんじゃね?

 そもそも電子書籍ストアのメリットはたくさん書籍が登録してあるという事だが、最新刊・人気書籍・広告費を払っている書籍以外はすぐ奥に埋もれてしまうので、サイト内検索して探し出す必要がある。同じ検索するのならGoogleなどで検索するのと何も変わらない。

 これは音楽配信サイトにも言える。音楽配信サイトをなくしてレコード会社やアーティスト自身もしくは在籍しているマネージメント会社が売ればイイんじゃね?それで1曲200円が100円とかになるなら消費者は喜んで検索して購入するようになる。

 現実空間の「流通」という言葉はWEBという仮想空間では無意味だ!今はまだ一般消費者が検索という機能を使いこなしていないだけで、それほど難しい事ではないからすぐ慣れるはずだ。電子書籍ストアや音楽配信サイトで収入を得ている方には申し訳ないが、その商売は近い将来消滅する可能性がある。法改正で電子書籍ストア免許(内容はわからないけど)とか作ったら生き残れるかも?

 当たり前だが上記のようなことになるとは本気で考えてはいない。Yahooストアや楽天ストアが巨大化ぶりを見る限りストアは必要だ。現実問題として「Google検索エンジンで欲しい商品を検索する」のと「ストアで欲しい商品を検索する」のは別次元だ。「Google検索エンジン」と「ストア検索」では同じキーワードで検索してみるとわかるが、「Google検索エンジン」のほうが無用なリンク先がヒットし、思うように最安値の商品に辿り着かない。「ストア検索」だと1つの商品に対してたくさんの商店が表示され、最安値などもわかる仕組みになっている。つまり「Google検索エンジン」とは違う機能を「ストア検索」は持っており、その違う機能を「Google検索エンジン」が纏うことは無い。なぜならGoogleにとって「ストアは広告を出してくれるお客様」だから!